アンサンブルのザッツ(合図)をわかりやすく出す7つのポイント

アンサンブルコンテストで、曲の冒頭のザッツ(合図)を出さないといけないことになった。

 

個人練習もして、何回か合わせてみたけど、いまいちみんなのテンポもかみ合わない…。

 

わかりやすいザッツの出し方って、どうすればいいんだろう?

指揮者がいる合奏に慣れていると、アンサンブルで冒頭のザッツを出すのに戸惑う人も多いかと思います。

ここでは、アンサンブルでわかりやすいザッツを出すための7つのポイントと、練習方法を紹介します。

ザッツを出す前のこと

奏者全員とアイコンタクトをとり、意思の疎通を図る

曲の出だしではザッツに意識がいきがちですが、実はその前に奏者全員で意思疎通できているかが重要です。

 

奏者が準備できているかを一通り見て、目線やうなずきで「準備OK?」「OK」などと確認をします。

そうすることで、メンバー全員で意思の疎通を図ります。

 

逆に、緊張して自分の殻に閉じこもってしまう奏者がいると、あまりうまくいかないことが多いです。

 

練習では実際に声をかけ合ったりして、「演奏前に奏者間で意思の疎通を図る」経験をしておくのがいいと思います。

曲の冒頭を、細かいカウントとともに頭の中に流しておく

ザッツを出す人は、曲の冒頭を頭の中で歌って、「こんな感じで演奏し始める」というイメージを持っておきます。

また、拍子のカウントもそれと一緒に頭の中で刻んでおきます。

 

打点が多い方がテンポが定まりやすいです。

そのため、カウントは八分音符(曲によっては三連符や十六分音符)など細かいものにするとよいです。

 

練習してきたテンポと多少変わってしまってもかまいません

練習を積んできたなら、少しのテンポの変化にも対応できるはず。

それに、そのような本番特有の変化も楽しむのが、生きた音楽だと思います。

 

逆に、

練習してきたテンポを守ろう

メトロノーム通りにやろう

と思うと、緊張が高まってしまいますし、音楽的にも楽しくありません。

また、仮にそれとは違うテンポになってしまったときにうろたえてしまいます。

 

なので、テンポに縛られすぎないようにしつつ、曲を頭に浮かべながらカウントをとります。

 

アンサンブルのテンポについては、こちらの記事もご参照ください。

アンサンブルのテンポ、誰に合わせますか?

「(1ト2ト3ト4ト)1ト2ト」と頭の中で数えて、「3,4」で楽器を動かす

頭の中で鳴らした八分音符のカウントに合わせて「1ト2ト」と数え、その流れで「3,4」で楽器を動かします。

これが「ザッツ」になります。

 

予備カウントが「1,2」の2拍しかなくて不安なときは、その前にもう一小節入れておく(1ト2ト3ト4ト)といいかもしれません。

 

もちろん、4拍子でなかったり、アウフタクトがあったりするときは、「3,4」ではなく別の拍で楽器を動かすことになりますね。

その場合も、楽器を動かす前に何拍かの予備カウントを持っておくことが重要です。

 

よく言われる例えですが、この流れはジャンケンに似ています。

つまり、「(1ト2ト)3,4」がそれぞれ「(せーの、)ジャーンケーン」に対応します。

 

練習のときには実際に一度ジャンケンをやってみたり、「1ト2ト3,4」を声に出して合わせてみるのがよいでしょう。

ザッツを出さない奏者もこれらのことを理解しておく

曲の中でザッツを出すのは一人ですが、奏者全員が上で書いたことを理解しておくことが大切です。

 

ザッツを出す人が何を考えているのかを知ることで、注目すべきポイントがわかるからです。

 

練習のときには、曲の頭のザッツを出すことを全員が経験してみるのもいいでしょう。

ザッツを出すときのこと

楽器の動きはほんのちょっとでいい

奏者全員にテンポを伝えようとして、楽器をとても大きく動かす人をよく目にします。

しかし、テンポがみんなの中である程度共有されていれば、楽器を大きく動かさなくてもかまいません

 

楽器のベルが10〜20センチ動くくらいで十分です。

そして、ベルをそれだけ動かすときに、口元での動きは数センチで十分なはずです。

ザッツの打点を出すこと

楽器を大きく動かすことよりも、ザッツの打点を出すことを意識しましょう。

つまり、3拍目と4拍目で楽器の動きが止まる点を作ります

 

先ほどジャンケンの例を出しました。

ジャンケンをするときも、「ジャーン」と「ケーン」の間で腕が動き続けているのではなく、ある程度動いたら止まりますよね。

その止まる点があるからこそ、みんなでタイミングが合わせられます。

 

ザッツも同じように、楽器の動きが止まる点を作ることが重要です。

とはいえ、「動きを止めよう」とすると不自然になってしまうので、ジャンケンなど自然にできる動きを参考にしてみましょう。

動きだけでなくブレスも大切に

動きに気をとられて、ブレスをおざなりにしてしまう場合も多いです。

 

極端な話、動きをまったくつけなくても、奏者全員が同じタイミングやスピード感でブレスできれば、曲は問題なく始められます。

動きだけでなく、これから演奏しようとするフレーズにふさわしいブレスをとることも意識しましょう。

 

本番でやる必要はないですが、ブレスだけで合図を出して曲を始めてみる練習も効果があるかもしれません。

おわりに

アンサンブルの出だしのザッツについて、意識するとよい7つのポイントと、練習方法をまとめました。

ぜひ試してみてください。

 

ここに書いたことは、指揮者が曲の出だしでやっていることとも近いです。

合奏のときにもここでまとめたことを意識してみると、よりスムーズかつ音楽的に曲を始められるでしょう。

このように、アンサンブルは合奏にも応用できる要素がたくさんあるので、ぜひ楽しみながら取り組んでみてくださいね。