吹奏楽の顧問をしていて、クラシック曲の指導も大変だけど、ポップスがうまくいかない。
なんだかテンポが不安定だったり、ノリが悪いなと感じたり。
どういう練習をしたらいいんだろう?
吹奏楽では、クラシックだけではなくポップスも演奏する機会が多いと思います。
練習にあまり時間が割けないかもしれませんが、どうせ演奏するなら、ノリよく格好よく演奏したいですよね、
ポップスを演奏するとき、どういったことに気をつけたらよいのでしょうか。
細かいカウントを意識すること
ポップスを演奏するときには、細かいカウントへの意識を心がけてみましょう
(実際にはポップスだけではなく音楽全般で重要ですが、ポップスの場合は特に効果が大きいと思います)。
多くの曲が、4/4など4分音符を一拍とする拍子になっています。
そのときに、4分音符ではなく、より細かい8分音符や16分音符のカウントを頭の中で鳴らしながら演奏すると、リズムがいきいきとしてノリよく聴こえやすいです。
実際の例で説明します
以下では、実際に自分が教えていてうまくいった例を紹介します。
中学校の吹奏楽部で、DA PUMPの「USA」を練習していました。
サビのメロディーは、こんな感じですよね(in C で書いています)。
ここを演奏するとき、なんとなくダサいというか、テンポが遅く・重たくなるように感じたのです。
おそらく、1小節目に4分音符が4つ並ぶので、「1, 2, 3, 4」と拍単位でビートを感じてしまっていることが原因ではないかと考えました。
実際、「この曲、頭の中でどうカウントしていますか?『1, 2, 3, 4』って数えながら演奏してる人?」と聞いてみたら、ほぼ全員が手を挙げました。
そこで、
- 「8分音符の『1ト2ト3ト4ト』というカウントを意識しながら演奏してみよう。」
- 「ドラムがハイハットで8分音符を叩いてるので、それも聴きながら演奏してみよう。」
とお伝えしました。
すると、その後の演奏は見違えるようにリズムがいきいきとし、テンポも安定するようになりました。
指揮を振っていた顧問の先生も「さっきと全然違って、よくなったね!」とおっしゃっていました。
ポップスのビートの鍵はドラム
このような細かいカウントを意識できるようにするためには、メトロノームでそのカウントを鳴らしながら個人で練習するのが一番です。
こちらの記事でも書いていますので、ご参照ください。

さらに、上でも書きましたが、ドラムがこのような細かいカウントを鳴らしていることが多いです。
合奏ではドラムを聴いて、自分も同じようなビートを感じながら演奏すると、ノリが出やすくなります。
ドラムの方は、テンポをキープすることが大切ですが、指揮者の振る棒に合わせようとしすぎると逆にテンポがよれたり、不自然な演奏になってしまうことが多いように思います。
指揮者の出すテンポを把握しつつ、「自分が曲を進めている」という意識で演奏するのがよいでしょう。
おわりに
ポップスの演奏について、実体験もふまえながら書きました。
実際にはポップスだけではなくクラシックでも、細かいビートのカウントを感じることが重要です。
意識しつつ、練習や演奏を楽しんでいただければと思います。