はじめまして、Mochi(もち)と申します。
30代の男です。
吹奏楽・オーケストラ・金管アンサンブルで20年近くチューバを吹いてきました。
現在も楽器を続けており、また中学や高校で指導もさせていただいています。
生徒さんへのアンケートでは、
「教え方がわかりやすい」
「わかるまで丁寧に教えてくれた」
などの声をいただいています。
こちらのブログ「ブラス・ラボラトリー」では、
- 演奏でうまくいかないことがあるが、解決策や練習方法がわからず困っている
- 後輩の教え方やパート練習の上手な進め方がわからない
というアマチュアの管楽器奏者の方や、
- 楽器の経験がほとんどないのに吹奏楽部の顧問になってしまった
- 自分が演奏するぶんには問題ないが、生徒には楽器をうまく教えられない
という指導者の方のお力になれればと思い、発信をしています。
音楽を始めたきっかけと、中学・高校での吹奏楽ライフ
父親が音楽好きで、子供のころからロック、ブルース、J-popなどいろいろなジャンルの音楽がスピーカーから流れているような環境で育ちました。
幼稚園のときに「音楽をやりたい」と言い出し、ピアノを習い始めました。
(ピアノに関してはこちらの記事に書いています。)

中学では吹奏楽部に入りました。
サックスを希望していましたが、男だということもありチューバを担当することになりました。
希望から外れたことは少しショックでしたが、数ヶ月もしないうちに低音の大切さと面白さを知り、その魅力にハマっていきました。
(中学の吹奏楽部でのエピソードはこちら。)

高校でも吹奏楽部に。
2年生のときには部長をさせていただきました。
部をまとめるのに苦労したりもしましたが、部員と密なコミュニケーションをとれたり、人生ではじめての彼女ができたり(笑)と、充実した部活生活を送れました。
(高校の吹奏楽部、特に部長の経験に基づくエピソードはこちら。)


これらの中学・高校は、いわゆる「強豪校」とは無縁の学校でした。
中学の顧問の先生は、真面目に練習しない人には怒っていましたが、
「なんでできないんだ!」
「いつになったらできるようになるんだ!」
など、演奏自体に対して怒ることはありませんでした。
また高校は、顧問と相談しながらも団員主体で活動。
日々の練習は学生指揮者を中心にみんなで考えながら行っていました。
このため、音楽を苦痛に感じることなく、楽しく活動できたのだと思います。
吹奏楽の番組を見て覚えた違和感
かたや高校の頃、某テレビ番組では「吹奏楽の旅」という企画がブームになっていました。
吹奏楽コンクールに挑む、全国の吹奏楽強豪校に密着。
そこで流れていたのは、
- 高圧的で、ときには学生を怒鳴りつける指導者
- 改善方法も教えずにダメ出しばかりし、別室でひたすら繰り返し練習させる指導者
- コンクールで勝つために、朝から晩まで練習し続ける学生たち
でした。
もちろん、実際には指導者と生徒との間に強い信頼関係があったかもしれませんし、ドラマティックに見えるような編集がされていたかもしれません。
しかし、
「どうしてそんなに高圧的な態度で指導する必要があるんだろう」
「音楽って勝ち負けのための道具なんだろうか?」
「いくら全国大会に行けたって、こんな環境では音楽したくないな」
と感じたのを覚えています。
楽器のレベルアップと、指導に目覚めた大学時代
大学ではオーケストラに入団しました。
そこは実力主義を掲げており、一回も演奏会に出られずに引退する人もいるような団体。
伝統も実力もあり、団員の総数は約200人、上手なプレイヤーがゴロゴロいました(実際、交流があった団員の中でもプロになった方が何人かいます)。
そんな環境で練習をする中で、高校まではあまり気にならなかったことが気になり始めました。
- 周りの人が自分のことをどう見ているのか気になって練習に集中できない
- 演奏の指摘に人格否定のニュアンスが少しでも入っていると感じとると、「自分は楽器を続ける資格がない」というところまで落ち込む
- 演奏会に出られるようになっても、パートの首席奏者(リーダー)に選ばれても、自分の演奏に対して自信がもてない
また、首席奏者になると、パート練習や後輩の指導をする機会も増えてきました。
はじめは何を言っていいかもわからず、頭が真っ白になってしまったり。
いくら練習してもパートの演奏が改善せず、自分の実力不足がいたたまれなくなって、床にへたり込んでしまったこともありました。
それでも、
「演奏を良くしたい」
という思いだけは消えませんでした。
演奏では、プロの先生のレッスンに定期的に行くことにしました。
基礎を一から学び直し、教わったことが身についてくることでようやく、少しずつ自信がもてるようになってきました。

指導では、「どうせやるなら問題点を指摘するだけではなく、解決策まで提示できるようになりたい」と考えて、試行錯誤してきました。
たとえば、他のパートの練習を見学させてもらい、どういうところに気をつけるのか、どういうアプローチをとればよくなるのかを研究しました。
また、自分が受けたレッスンもふまえて、何に気をつければ演奏がどのように変わるのかに気を配りながら練習を重ねました。
その甲斐もあって、相手の演奏のうまくいっていない点とその大体の原因がわかるようになってきました。
また、相手に合った解決策を提示できる確率も、徐々に高くなってきました。
自分の一言で相手の演奏がガラッと変わると、お互いが自然と笑顔になります。
そんな瞬間はとても嬉しかったですね。
それから、高圧的に伝えたり、人格否定をからめて指摘したりするような教え方はしないようになっていましたね。
自分自身、そういった教え方が苦手で、嫌な思いもしてきたからです。
現在も、指導する際にはこのスタンスは一貫しています。
こんな指導・発信をしています
現在は一般バンドで演奏しつつ、地元の学校を指導させていただいています。
自分が上達したり、他人を教えてきた中で、楽器の練習は次の4つのポイントが大事と考えるようになりました。
- 演奏の現状をよく観察し、
- 問題点の原因について仮説を立てて、
- それを解決できそうな方法を実行してみて、
- 結果を検証する
このように、頭を使って練習できるようになることで、
- 「練習してるのに全然上達しない」ということも少なくなりますし、
- 同じフレーズを、ひたすら・やみくもに繰り返し練習する必要もなくなります。
また、吹奏楽部やオーケストラの顧問として指導されている方も、上記の4ポイントを心がけ、また生徒さんに伝えていくことで、
- 演奏の問題点はなんとなくわかるけど、どうしたら改善するかわからない
- 「ひたすら繰り返し練習しろ」と生徒には伝えているけど、どうも上手くなっている気がしない
などの悩みが解消できるでしょう。
演奏でうまくいかないことがあっても、それは才能がないからではなく、仕組みや解決方法を知らないだけだと考えます。
仕組みや方法を理解して練習に臨むだけで、グンとうまくなるでしょう。
このように、頭を使い、仕組みや方法を理解して練習できるようになることで、
- これまでできなかった演奏技術やフレーズができるようになった
- コンクールでも演奏を楽しむことができ、これまでよりよい結果も得られた
- 自分を責めずに演奏できる機会が増えた
など、あなたが今よりも一歩上のレベルで音楽が楽しめるようになれれば、と思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!