管楽器の音階練習はすべての調を練習しよう

新しく配られた譜面を見てみたら、シャープがたくさんついている。

 

調べてみたら、ホ長調(E-dur)の曲だって。

 

この曲、演奏できるかな…

このように、受け取った楽譜の調性に戸惑ったことのある方はいますでしょうか。

 

吹奏楽では調性がBやEsの曲が多いですが、それ以外にもいろいろな調の曲があります。

そのような曲を吹くことになったときに困らないために、日頃からすべての調をまんべんなく練習しておくことをオススメします。

全調の音階の楽譜

全調の音階の楽譜を下に載せましたので、ぜひご活用ください。

ト音記号とヘ音記号の両方で書いています。

また、B管、Es管、F管、C管でその楽譜を吹いたときに出る音の調性を、横に書いています。

音階(ト音記号)

音階(ヘ音記号)

 

音域は、楽器に応じて適宜上げ下げしてください。

また、”{” がついている2つの音階は、音楽的な意味合いは違いますが、指使いや出る音は同じです。

音階練習のやり方

音階は、速く吹くことよりも、

  • 音階の中で鳴りムラがないか
  • 音程は正しいか
  • どんな響きのする調か

に気を配って、ゆっくり練習してみましょう。

 

音を一つずつロングトーンしてもいいし、四分音符くらいの長さで並べて吹いてもいいです。

隣り合う音で音量や響きに大きな差がないか、音程が正確か、に気をつけます。

なぜ鳴りムラや音程に注意するか

なぜ鳴りムラや音程に注意するのでしょうか。

吹き慣れていない調には、ふだんあまり出てこない音が多いからです。

 

たとえば、B管の楽器を吹いている金管楽器の人は、Hの音階を吹くときに1・2・3番または2・4番の指づかいから始めるでしょう。

 

その音、BやFなどの音と同じくらいはっきり鳴っていますか

音程は上ずっていませんか

 

このHの音は、押さえるピストンも多く、管が長くなっています。

ふつうに吹くと、音程が高くなったり、BやFに比べて音量が小さくなったりしがち。

しかも、この音を含む調をふだんあまり練習していないと、単純に吹く機会が少ないので、癖がなかなか直りません。

 

そのため、

  • すべての音がきちんと鳴らせているか?
  • 音程は正しいか?

に気をつけながら、いろいろな音階を練習することをオススメします。

日々の練習に音階練習を少しずつ組み込む

1日の練習の中で、必ずしもすべての調を練習する必要はありません

いくつかの調に絞って、それを集中的にやるのがよいと思います。

 

たとえば、1日目にB-H-C、2日目にDes-D-Es…と、3つずつ順番に練習していくことをオススメします。

 

この方法だと、吹奏楽で馴染みのある調(B、Es、F)がうまく分散されます。

3つの調ずつ練習していくと、4回の練習ですべての調を1周します。

中高生の部活だと1週間くらいでしょうか。

 

そうしたら、次の練習はまたBーHーCから始めます。

はじめのほうの調を、忘れたころに復習できます。

1ヶ月もやれば、すべての調に慣れてくるでしょう。

全調の音階練習で期待される効果

すべての調を、鳴りムラに気をつけながら練習するとどのような効果があるのでしょう。

 

私は、次の3つがあると考えます。

  • 音の鳴りムラがなくなりどんな曲も吹きやすくなる
  • オーケストラ関係の曲を演奏するときに、心理的な抵抗がなくなる
  • 曲の中での転調にもスムーズに対応できる

音の鳴りムラがなくなりどんな曲も吹きやすくなる

すべての調をまんべんなく練習すると、BやEsではなかなか吹く機会のなかった音を吹く機会が増えます。

それらの音を、鳴りムラがないように気をつけながら練習すると、調にかかわらずどんな曲も吹きやすくなるでしょう。

オーケストラ関係の曲を演奏するときに、心理的抵抗がなくなる

オーケストラで吹くことになったり、オーケストラ編曲の曲を吹奏楽でやると、シャープ系の調を吹く機会が多くなります。

ふだんからいろいろな調に慣れておくと、そのような曲に対しても心理的な抵抗がなくなります。

曲の中での転調にもスムーズに対応できる

吹奏楽でも、一曲の中でコロコロと転調するような曲があります。

私自身は演奏したことがありませんが、フィリップ・スパークの曲などに多い印象です。

そのような曲の中での転調にも、スムーズに対応できるようになるでしょう。

おわりに

BやEsなどでなく、いろいろな音階に日頃から触れておくことについて書きました。

1日の練習の中で5分でも時間をとると、数か月後には違う結果になると思いますよ。

ぜひお試しください。