これまで吹奏楽でチューバを吹いていたけど、今度オーケストラで吹くことになった。
吹奏楽と違うところとか、工夫するとよいところはあるんだろうか?
吹奏楽では、チューバはユーフォニアムや木管低音などと同じグループに属します。
一方、オーケストラではトロンボーンと一緒に金管低音として見なされることが多いです。
このトロンボーンとチューバとで織りなす響きがとても美しくて素敵なので、こちらで紹介します。
実際にオーケストラで演奏する方にも、よいお手本の一つになるのではと思います。
目次
「low brass excerpts」と検索してみよう
YouTubeで「low brass excerpts」と検索してみます。
すると、ホール全面を使ってトロンボーンとチューバが演奏しているサムネイルがいくつか現れます。
こんな感じですね。
「SouthEast Trombone Symposium」という、トロンボーン奏者のためのシンポジウムで演奏されたものです。
アメリカ・ジョージア州、コロンバス州立大学で毎年一回開催されています。
演奏は、Atlanta Symphony Orchestraのトロンボーン・チューバセクション。
トロンボーンのシンポジウムですが、チューバも演奏に加わっています。
アマチュアのオーケストラでも比較的よく取りあげられる曲を、いくつか挙げてみます。
ブラームス「交響曲第2番」
ブラームスの交響曲で唯一チューバがある、第2番。
「トロンボーンとチューバが合わさると、こんなに響きがあって重厚なサウンドがするよ」というお手本のような演奏です。
特に1:39~の第4楽章は快活で、聴いていても演奏しても楽しいです。
ショスタコーヴィチ「交響曲第5番」
こちらは、ブラームスのように和声を美しく聴かせる曲ではなく、金管低音のユニゾンの強烈さが際立っています。
かなりの音量・音圧で吹いていますが、決して音が割れたり汚くなったりしてはいません(プロなので当たり前ですが…)。
こんなフォルテを出せるようになりたいものです。
ヒンデミット「ウェーバーの主題による交響的変容」
ハーモニーの美しさと巧みなテクニックが楽しめます。
1:36~と3:24~のハーモニーは一聴の価値あり。
ヒンデミットの楽譜は、トロンボーン・チューバが鳴りやすいように書かれている気がします。
チューバ的にも吹いていて楽しく、吹きごたえのある曲が多いです。
いろいろな団体を聴き比べよう
上で紹介したtrombone Symposiumほど多くはありませんが、他にもトロンボーン・チューバでの演奏がいくつかアップされています。
たとえば、このチャイコフスキーの交響曲6番(悲愴)とか。
ロンドン交響楽団のブルックナー交響曲第8番とか。
色々な団体の演奏を聴き比べてみてくださいね。
おわりに
「low brass excerpts」で検索して出てくる曲の中には、かつて私が演奏したことのある曲も結構あります。
これらのYouTubeを見たときに、
「動画がもう少し早く投稿されていれば、参考にできたのに…」
「この演奏を目標としてパートで共有したら、良いひな形ができるかも」
と思い、今回ご紹介しました。
今後、アマオケで同じような曲を演奏する際に、トロンボーン・チューバパートの参考になれば幸いです。
また、それ以外のパートの方にも、オーケストラのトロンボーン・チューバのサウンドを楽しんでいただければと思います。